アボイドノート(回避音)/メルマガ作曲講座「音楽理論編」

アボイドノート(回避音)


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今回は「アボイドノート(回避音)」です。

コードには、ある程度自由にテンションを入れることができますが、
使わない方がよい音(アボイドノート)があります。

この音は、使い方によってはおもしろい効果が得られますが、
コード内の他の構成音とうまく融合しない(響かない)音なので、
理由がない限り避けた方が無難です。


アボイドノートは簡単に言えば「半音でぶつかる音」です。

半音同士で隣り合う音を同時に弾くとすごく「きもちのわる〜い」響きになります。
ホラー系にはいいかもしれませんけどね(笑)


図を見ながら一緒に確認していきましょう。


たとえば「Cメジャー・コード」の構成音は「ド」「ミ」「ソ」ですよね(図1)。
この3音に「ファ」を入れて弾いてみましょう。


図1. Cメジャーのアボイドノート


…なんか気持ち悪いですよね。
これは「ミ」と「ファ」が半音でぶつかっているからなのです。
つまり、「Cメジャー・コード」では「ファ」はアボイドノートということになります。



同様に「Gメジャー・コード」の構成音は「ソ」「シ」「レ」ですよね(図2)。
この3音に「ド」を入れて弾いてみましょう。


図2. Gメジャーのアボイドノート


…やはり気持ち悪いですね。
ここでは「シ」と「ド」が半音でぶつかっているからなのです。
つまり、「Gメジャー・コード」では「ド」はアボイドノートということになります。


曲の構成上、どうしてもアボイドノートを使いたい場合はどうしましょうか。


大丈夫です。解決方法があります。

たとえば「Cメジャー・コード」で「ファ」を使いたい場合、「ミ」を弾かないようにするのです。
厳密に言えば「ド」「ファ」「ソ」の「Csus4」に変えてしまうのです(図3)。


図3. Csus4


同様に「Gメジャー・コード」で「ド」を使いたい場合、「シ」を弾かないようにするのです。
つまり「ソ」「ド」「レ」の「Gsus4」に変えてしまうのです(図4)。


図4. Gsus4



もう少し例を挙げましょう。
「Eマイナー・コード」で「ド」を使いたい場合、
「シ」と「ド」が半音でぶつかるのでアボイドノートになりますよね。

これも同様に「シ」を弾かないようにするのです。
構成音は「ミ」「ソ」「ド」となります。
この構成音はなんでしょう?(図5)


図5. Eマイナーのアボイドノート



そうです。「Cメジャー・コード」ですよね。
左手で「ミ」を、右手で「Cメジャー・コード」を押さえる形になります。
これはコード表記では「ConE」または「C/E」と表します。

他のコードも同じです。
半音でぶつかる音に気を付けましょう。



参考までに、「CM7」では「ド」はアボイドノートになる可能性があります(図6)。
「C」のコードなのに「ド」がアボイドノートなんて変な感じですよね。


図6. CM7のアボイドノート


でも「シ」と「ド」は半音でぶつかっているのです。
通常、コード構成音が4音以上の場合は、右手ではルート音をはずし、左手だけでルート音を弾きます (図7)。


図7. コードの押さえ方




ややこしくて「頭がごちゃごちゃしてきたぞ〜!!」という人は、
「半音のぶつかり合いは避ける」
とだけでも覚えておいて下さいね。



次回は、今回出てきた「ConE」や「C/E」などの分数コードについて解説します。


→次の講座_第11回「分数コード(オンコード)」を読む

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