
作曲初心者は何から始める?まず知っておきたい基本の考え方
作曲に興味はあるけど、「まとまった時間がない…」「何から始めたらいいかわからない…」
と悩んでいませんか?
実は、作曲はスポーツや語学のように、少しずつでも続けることで確実に上達していくスキルです。
才能やセンスももちろん大事ですが、
「毎日ちょっとずつ」練習することで、着実に伸びていきます。

特に初心者のうちは、「1日10分」でも立派なトレーニングになります。
むしろ、やりすぎると疲れてしまって続かなくなることも多いです。
そこで今回は、毎日10分だけでできる、初心者向けの作曲練習法を5つ紹介します。
「継続は力なり」と言います。
たとえ10分でも、毎日の習慣にすれば、
半年後や1年後には、想像以上に上達している自分に気づくことになると思いますよ♪
【作曲練習法1】1コード1メロ法(作曲初心者におすすめのやり方)
「メロディを作ってみよう」と言われても、最初から何もない状態ではなかなか出てきませんよね。
そんなときにおすすめなのが、
この“1コード1メロ”というシンプルなトレーニングです。
やり方はとても簡単。
1つだけコードを弾いて(または打ち込んで)、
その響きに合わせて
思いついたメロディを口ずさんでみるだけです。

たとえば、「C(ドミソ)」というコードを鳴らしながら、
その上で自由にメロディを歌ってみましょう。
楽器が弾けなくても大丈夫です。ピアノアプリやスマホの無料DAWを使って、
「Cコード」の音をループで流すだけでもOK。
そこに鼻歌でメロディを乗せていくだけで、感覚的にメロディの作り方が身についていきます。
具体的なやり方:こんなふうに進めてみましょう
- Cコード(ド・ミ・ソ)を鳴らす
- 自然に出てくる音でメロディを口ずさむ(「ラララ」でもOK)
- スマホの録音アプリで録音してみる
- 後で聴き返して、気に入ったフレーズを記録
最初は単純なメロディでもまったく問題ありません。
むしろ、「制限がある」ことで発想が広がることが多いんです。
この“1コード1メロ”は、メロディを作る第一歩としてとても効果的な練習法です。
続けていると、だんだん「こういう音を乗せたら気持ちいいな」という感覚(=センス)が身についていきますよ♪
🎹 補足:コード進行ではなく“単一コード”に絞る理由
初心者のうちは、複雑なコード進行に合わせようとすると、
「このコードに合うメロディって何?」「合ってるのかな…」と悩んで手が止まってしまいがちです。
1コードだけに絞ることで、コードとメロディの関係を耳でつかみやすくなります。
しかも1日10分あれば、気楽に何回でもチャレンジできます。
【作曲練習法2】3音チャレンジでメロディづくりの基礎トレ
(作曲初心者がメロディを作るコツ)
次に紹介するのは、使える音を「たった3音」に限定して、メロディを作るトレーニングです。
これも、とてもシンプルで効果的な方法です。
何か制限があると、逆に発想が広がることがあります。
これは多くのアーティストが実感していることです。
「音を3つしか使えない」というルールを設けることで、
リズムや間(休符)の工夫が自然と身につきます。
具体的なやり方:好きな3音を選んでメロディを作る
たとえば、「ド・レ・ミ」だけを使って、4小節のメロディを作ってみましょう。
鼻歌でも、ピアノロールへの打ち込みでも構いません。
🎵【例1】「ド・レ・ミ」だけでメロディを作る
🎵【例2】「ソ・ラ・ド」で作ってみる(ちょっと大人っぽい響き)
組み合わせを変えるだけでも、さまざまな雰囲気のフレーズが生まれます。
これだけでも十分に音楽として成立するのが面白いところです。
大切なコツは「リズム」と「休符」
使える音が少ない分、表情をつけるためにはリズムがとても大事。
同じ「ド・レ・ミ」でも、リズムを変えるだけで印象がまったく違ってきます。
たとえば:
- ♪ ド・ド・レ・ミー(軽やかでポップ)
- ♪ ドー・レ・ミ(しっとり系)
- ♪ ド・(休み)・ミ・レ(少し緊張感)
…のように、休符を入れたり、音の長さを工夫するだけで曲に表情が出てきます。
「たった3音で作曲?簡単すぎて意味があるの?」と思うかもしれませんが、
実はこの制限こそが、初心者にとって最高の練習になります。
「迷わない」「短時間で完結」「工夫が生まれる」――
この3拍子が揃った“3音チャレンジ”、ぜひ試してみてください!
🎹 補足:楽譜が読めなくても問題なし!
メロディは、必ずしも五線譜や専門的な記譜法で作る必要はありません。
録音アプリやDAWに鼻歌を録っておくだけでOKです。
あとで再生して、「あ、このフレーズ気に入ったな」と思えば、それがあなたの“作品のタネ”になります。
【作曲練習法3】コード進行に1フレーズだけつけてみる
(作曲初心者がメロディを作るコツ-その2)
前の2つのトレーニングで「1つのコード」や「3音」でメロディを作る感覚が身についてきたら、
次は「コード進行に合わせてメロディを作る」練習にチャレンジしてみましょう。
とはいえ、いきなり1曲まるごと作る必要はありません。
まずは、たった1フレーズ(=4小節)だけでOKです。
具体的なやり方:定番コード進行+4小節メロディ
まずはよく使われる王道コード進行を1つ選びます。
たとえば:
🎵 C → G → Am → F
この進行は、J-POPでとてもよく使われています。
このコードDAWやスマホアプリに打ち込み、繰り返し流しながら(ループ再生などを活用)、その上で鼻歌や鍵盤で1フレーズだけメロディをつけてみましょう。
ポイントは「合わせようとしすぎない」こと
初心者によくある悩みは、「このコードに合うメロディがわからない」というもの。
でも最初は、完全に合っていなくても気にしなくて大丈夫。
コードの雰囲気を聴きながら、「気持ちよく聞こえる音」「浮かんできたフレーズ」をそのまま出してみてください。
耳で判断しながら慣れていくうちに、だんだんと「この音は合いそう」「これはちょっと浮いてるかも」といった感覚が育われていきます。
1フレーズ完成したら、必ず録音 or 打ち込んでメモ!
せっかく浮かんだメロディも、時間が経つと忘れてしまいがちです。
スマホ録音でも、打ち込みでもいいので、その日の“ひらめき”を残す習慣をつけましょう。
「録音だけ溜まって曲にはなってないけど…」という状態でも、ぜんぜんOK。
その小さな断片が、後で組み合わさって1曲になることもよくあります。
【作曲練習法4】有名曲のサビを“耳コピして改造”してみる
(作曲初心者が感性を磨くコツ)
「まったくゼロから作るのはまだ不安…」という方におすすめなのが、
既存の曲を参考にするトレーニングです。
その中でも特に効果的なのが、「好きな曲のサビを耳コピ → 自分なりに変化を付けて発展させてみる」方法です。
これは「完全なコピー」ではなく、「参考にして発想を広げる」ことが目的。
感性を磨くための、とても実践的な練習法です。
具体的なやり方:好きな曲のサビをコピーして「別のパターンに変えてみる」
たとえば、J-POPのバラード曲のサビがあったとします。
- 耳で聴きながら、ざっくりでいいのでメロディを覚える
- メロディを構成している「音の高低」や「リズムのパターン」に注目
- そこに自分の言葉や別のメロディを当てはめて“改造”してみる
たとえば、原曲のサビが「ターンタター ターララ♪」なら、
自分のメロディで「ラ〜ララ〜 ソファミ♪」のように置き換えてみましょう。
「コードは似ていても、メロディだけ変える」
「リズムはそのまま、音の高さだけ変える」
…といった形で、“骨格”を参考にしつつ自分の感性で変化を付けることで、
自然と「こういうメロディの作り方もあるのか」と気づきが得られます。
耳コピが苦手でも大丈夫!
全部正確に取らなくても問題ありません。
「なんとなくこういう感じだったかな?」というレベルでOKです。
むしろ「完全コピー」しない方が、自分らしいメロディに仕上がります。
特に初心者のうちは、「耳で覚えたメロディをちょっと変えてみる」だけで立派な作曲練習になります。
【作曲練習法5】歌詞から逆算して作曲してみる
(作曲初心者が言葉を音にする方法)
これまでのトレーニングは「音から発想する」ものでしたが、今回は逆のアプローチ。
歌詞=言葉から曲を作る方法をご紹介します。
この作曲法は、歌詞を先に作り、あとからメロディを乗せるので「詞先(しせん)」とも呼ばれます。
具体的なやり方:短い歌詞を1フレーズ考えてからメロディをつける
まずは、2〜3行くらいの短い歌詞を作ってみましょう。
難しく考えず、気分や日常の出来事からシンプルな言葉を選べばOKです。
歌詞が思いつかなければ、練習なので、市販曲の歌詞を使ってもかまいません。
歌詞を声に出して読みながらメロディを考えていると、
なんとなく音を高くしたり、長くしたり、変化を付けたくなってくると思います。
その“抑揚”に合わせて、メロディを作っていくのがポイントです。
言葉とメロディの「リンク感覚」が育つ
この練習を続けていくと、「この言葉には、こういうメロディが合いそうだな」といった
“直感的なマッチング感覚”がだんだん養われていきます。
これは、初心者から一歩先へ進むための大切なステップ。
歌詞を使った作曲は、オリジナル曲に「伝えたい気持ち」を乗せたい方にも特におすすめです。
作曲練習を毎日やるためのコツ

ここまで紹介してきたトレーニングは、
どれも1日10分あればできるものばかりです。
でも実際には、「毎日続ける」というのがいちばん難しいかもしれません。
最初の数日はやる気が続いても、だんだん面倒になったり、「今日は時間がないから、また明日…」となって、そのまま習慣が途切れてしまうこともありますよね。
そんなときこそ大事なのが、「続けるための工夫」です。
「10分だけ」と決めて、あえてやりすぎない
一番のポイントは、10分でやめる勇気を持つこと。
調子が良いときほど、もっとやりたくなるものですが、そこをぐっとこらえてやめることで、
「また明日もやりたい!」という気持ちを保てます。
10分で終える → 明日もやる → 習慣になる
このサイクルが、結果的に最短で上達する近道です。
「記録する」だけでやる気が持続する
作曲のトレーニングは目に見えにくいので、「今日もやった!」という実感を得にくいことがあります。
そこでおすすめなのが、記録する仕組みを作ること。
たとえば:
- スマホのカレンダーに「🎵トレ済」マークをつける
- ノートに「今日のフレーズ」をメモする
- 録音アプリに日付付きで保存する
こうした記録を積み重ねると、「これだけやってきた!」という達成感が生まれ、
自然とモチベーションが持続します。
どうしても気が乗らない日は「1音だけでもOK」にする
人間は、毎日元気とは限りません。
そんなときは「1音だけ鳴らす」「1フレーズだけ鼻歌を歌う」など、極限までハードルを下げてみましょう。
たった数秒でも、「やった」という事実ができれば、習慣は途切れません。
むしろ、とりあえずやり始めたら、10分くらいは集中できてしまうこともよくあります。
作曲の上達に必要なのは、「根性」や「才能」ではありません。
ほんの少しの工夫と、「自分が続けやすい仕組み」を作ることなんです。
あなたなりの“毎日続ける仕組み”を、ぜひ見つけてみてくださいね。
まとめ|1日10分の作曲練習で、作曲レベルはかなり上達する
今回ご紹介したような、シンプルな作曲トレーニングでも、
毎日コツコツ積み重ねることで驚くほど実力がついていきます。
はじめのうちは、うまくいかない日もあるかもしれません。
「全然メロディが浮かばない」「昨日の方がよかった気がする」なんて思うこともあるでしょう。
でも、試行錯誤しながら行動している時間が、成長している時間です。
ぜひチャレンジしてみてくださいね(^◇^)ノ
🎵もっと効率よく本格的に学びたい方へ
もし、「もっと効率よく上達したい」「自分の曲にアドバイスが欲しい」と思ったら、
オンライン作曲講座「わくわく作曲先生♪」も活用してみてください。
- メロディづくりのコツ
- コード進行の組み方
- DTMや伴奏づくり
- 作った曲への添削アドバイス
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